国内でワクチン狙いサイバー攻撃
新型コロナウイルス感染症のワクチン開発をめぐり、機密情報を持つ日本国内の組織に対し、研究内容を盗み取ろうとするサイバー攻撃が仕掛けられていたことが、情報セキュリティー会社への取材で分かった。
国内で攻撃が確認されたのは初めてとみられ、中国のハッカー集団の関与が疑われている。情報流出の報告はないという。
米情報セキュリティー会社『クラウドストライク』によると、4月以降、日本国内の複数の組織に対し断続的な攻撃があり、新型コロナに関係する内容の電子ファイルにコンピューターウイルスを忍ばせてメールを送り付ける手法を確認した。
狙われた具体的な組織名は明らかにしなかったが、使われたツールの特徴などから犯人は中国のハッカー集団の可能性があると分析している。
名城大准教授刺傷で初公判
名古屋市天白区の名城大の研究室で1月、単位取得を巡るトラブルから理工学部の40代男性准教授をはさみで刺したとして、殺人未遂の罪に問われた野原康佑被告(22)の裁判員裁判初公判が、名古屋地裁で開かれた。
被告は刺したことを認めた上で、「殺意はなかった」と述べた。
弁護側は、暴言を用いる厳しい指導があったとし「アカデミックハラスメントをやめさせようと傷つけるためだった」と主張。「単位をあげないと言われ、指導を超えて自分勝手だと思った」とし、傷害罪と銃刀法違反罪に当たるとした。
起訴状によると1月10日、研究室で、准教授の首などをはさみで複数回突き刺して殺害しようとしたとしている。
被告は准教授の講義を受けていた。リポートの再提出を指示されたが提出していなかった。被告が研究室に入った後、怒鳴り声を聞いた他の教員や学生らが駆け付け、准教授に馬乗りになっていた被告を制止した。
『鬼滅の刃』公開3日で興収46億円スタート
封切られたアニメ映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が、18日までの3日間で興行収入(興収)46億円を突破したことがわかった。
複数の映画関係者の話によると、公開初日の16日の興収は12億6000万円、17日は17億100万円、18日は16億5000万円を記録。今年の邦画で興収ランキング3位の『コンフィデンスマンJP プリンセス編』の37億7000万円を、わずか3日で超え、米アカデミー賞作品賞、監督賞などを受賞した韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の47億円にも肉薄した。
アニメ映画で見ても、近年、大ヒットを記録した新海誠監督の作品を興収で上回った。日本における歴代興収ランキングで全体4位、邦画で2位の興収250億3000万円を記録した、同監督の16年『君の名は。』が公開から2日間で記録した興収7億7000万円を4倍近く上回った。
また興収141億9000万円を記録した19年『天気の子』が、公開から3日間で記録した興収16億4380万円と比較しても3倍近い興収を記録。製作サイドが目標としている、興収100億超えは濃厚な状況といえる、ロケットスタートならぬ“鬼スタート”となった。
今回の映画は全国403の映画館で公開と、破格の公開規模で封切られた。都内のTOHOシネマズ新宿では初日の16日に全12スクリーン中、11スクリーンで計42回、翌17日も41回上映されたことも話題となった。
巨人・岩隈今季限りで引退
巨人・岩隈久志投手(39)が今季限りで現役を引退することが分かった。
日米通算21年間で170勝を挙げ、19年に日本球界に復帰した右腕がユニホームを脱ぐ。
全盛期は『精密機械』と評されたほどの制球力を誇り、メジャーで活躍する選手の平均を上回った。近鉄、楽天を経て、12年にマリナーズに移籍。変化球を低めに集めてゴロアウトを多く取るクレバーな投球術で、大リーグの強打者を牛耳った。15年にはノーヒットノーランを達成し、メジャーでは63勝を挙げた。
17年9月に右肩手術を受け、メジャー復帰を目指したが登板することなく翌年9月にマリナーズを退団。19年に移籍した巨人でも、ネットスローやブルペン投球など懸命のリハビリを続けてきた。だが1軍登板には至らず、日米を沸かせた右腕が惜しまれながらもグラウンドを去る。
米コノコがシェール買収 1兆円
米石油大手コノコフィリップスは、米シェール開発大手コンチョ・リソーシズを買収すると発表した。
株式交換の手法を活用して全株を取得する。
買収総額は97億ドル(約1兆200億円)。新型コロナウイルス流行で経営危機に陥るシェール企業が相次ぎ、業界再編の動きが加速している。
米シェール業界は中東の産油国などとの競争でかねて採算が悪化。
新型コロナ流行による需要急減が追い打ちとなり、草分け的存在だったチェサピーク・エナジーが6月に経営破綻した。