【2020/10/23】夫が相談しても事件化しない佐賀県警(他4件)

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国の航空産業育成に打撃 国産ジェット事実上凍結

 三菱重工は、国産初のジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」の事業を、事実上凍結する方向で最終調整に入った。

 同社はすでに、今年度の開発費を前年度比の半分以下となる600億円に減らし、子会社で事業を手掛ける三菱航空機(愛知県豊山町)の従業員も約2000人から半分に減らす方針を打ち出したが、さらなる態勢縮小を検討している。

 スペースジェットは平成20年に事業化を決定したものの、これまで6度にわたり納入を延期。当初は25年としていたANAホールディングスへの初号機納入は現在、「令和3年度以降」となっている。

 開発費は1兆円規模まで膨らんでおり、三菱重工の財務を圧迫。同社の2年3月期連結決算は、本業のもうけを示す事業損益が20年ぶりの赤字に転落した。このため投資家は凍結の報道を歓迎。この日の同社株は、前日比6.56%高の2370円で取引を終えた。

頑丈な甲虫外骨格の謎解明 

 足で踏まれても、車にひかれてもつぶれずに生きている頑丈な甲虫の外骨格の謎を、東京農工大や米カリフォルニア大などの日米研究チームが解明し、英科学誌ネイチャーに発表した。

 この北米西海岸に生息する甲虫の一種は飛ぶ能力を失っており、英語で「アイアンクラッド・ビートル(鉄の装甲の甲虫)」と呼ばれる。

 研究成果は航空機や自動車を強く、軽く造る技術に応用できる可能性があるという。

 外骨格は、多糖類のキチンとたんぱく質が主成分だが、アイアンクラッドは日本のカブトムシに比べ、たんぱく質の割合が1割多く、種類も違うことが判明。外骨格の断面を高性能な顕微鏡で観察すると、この物質から成る薄い層が多数積み重なった構造をしていた。

 実験では体重の約3万9000倍に相当する荷重に耐えることができた。

 アイアンクラッドは樹皮に隠れ、キノコ類などを食べており、鳥にくちばしでつつかれたり、トカゲなどにかまれたりしても身を守れるよう進化したと考えられる。

夫が相談しても事件化しない佐賀県警

 福岡県太宰府市で昨年10月、女性が暴行されて死亡し、遺体が遺棄された事件。

 実は事件前、女性の家族が佐賀県警に複数回、女性の身の危険について相談していた。

 しかし佐賀県警は事件化せず、女性はその後、事件に巻き込まれた。

 佐賀県警は、当時の対応に問題がなかったか調査していることを明らかにした。

 事件発覚は昨年10月20日早朝。太宰府市内の駐車場に止まっていた乗用車内で無職高畑(こうはた)瑠美さん(当時36)の遺体が見つかった。

 福岡県警の司法解剖によると死因は外傷性ショックで、全身に多数のあざや刺し傷があった。

 高畑さんの遺体を車に乗せて運んだとして、福岡県警は男女3人を死体遺棄の疑いで逮捕。3人のうち、高畑さんと同居していた無職山本美幸被告(41)と無職岸颯(つばさ)被告(25)が起訴された。山本被告の知人でトラック運転手の田中政樹被告(47)も遺体の遺棄を指示したとして同容疑で逮捕、起訴された。

 その後の調べで、山本被告らは日常的に、木刀で高畑さんの尻を殴ったり、バタフライナイフで太ももを刺したりするなどの暴行を加え、抵抗できない心理状態に追い込んだうえ、親族や知人に金を無心させていたことが判明。山本、岸両被告は傷害致死と監禁の罪で起訴され、さらに山本被告は高畑さんや別の女性から計約250万円を脅し取ったとして恐喝の罪でも起訴。山本、田中両被告は、別の男性に対する恐喝未遂の罪で起訴された。

 福岡県警は調べを進める中で、高畑さんの夫が事件発覚前、高畑さんの実家に近い佐賀県警鳥栖署に複数回にわたり相談していたことを確認。捜査関係者によると、高畑さんが親族に数百万円を無心していたことや、その背後に山本被告らがいることを繰り返し署員に訴えていた。ほかにも、暴力団組員を名乗る田中被告から金を支払うよう電話で脅された内容を録音し、署に持ち込んでいたという。だが、鳥栖署は事件化しなかった。

 佐賀県警の鈴木知広警務部長は、定例会見で「ご遺族に対し心からお悔やみ申し上げる。現在事実確認をしており、調査結果については可能な限り早く明らかにしたい」と話した。

【備考】佐賀県警の本部長は、杉内由美子氏。事件に関する記者会見場では、中央に位置しながら、記者からの質問には答えず、被害者女性への悔やみの言葉と、今後の教訓とするとコメントしただけだった。なぜ無視したのかなどの答えには沈黙しているとのこと。結局、県警トップが女性でも、何も変わらないことがはっきりした。

韓国でインフル予防接種後に死亡相次ぐ 

 韓国で、インフルエンザワクチン接種後に死亡するケースが相次いでいる。

 政府はワクチン接種との関連は不明だと主張しているが、専門家からは接種中断を訴える声が出ており、国民に不安が広がっている。

 疾病管理庁によると、今日までにワクチン接種後に死亡した人は36人。

 最初のケースは16日に死亡が確認された仁川市内の男性(17)で、その後、70~80代の高齢者を中心に死亡例が続いている。

 大韓医師協会は「安全性を立証するため、接種を留保すべきだ」として、1週間の接種中断を政府に求めている。

【備考】韓国の疾病管理庁は、「予防接種と死亡との関連性は明らかではない」との立場。否定できないのが辛いところ。これは日本も同様だ。

トルコがロシア製最新ミサイルを試射

 トルコのタイップ・エルドアン大統領は、導入を進めるロシア製最新型防空ミサイルシステム「S400」の試射を行ったと発表した。

 米国防総省の報道官は直後に批判声明を出しており、トルコと米欧の関係が一層冷え込む可能性がある。

 試射は16日頃に黒海沿岸で実施されたとみられる。

 エルドアン氏は記者団に、「米国の反発はトルコの問題ではない」と述べた。

 トルコは昨夏にS400の搬入を開始。トルコは北大西洋条約機構(NATO)のメンバーで、ロシアからの異例の兵器購入はNATO内の亀裂を生んでいる。

【備考】トルコと日本は非常に強い友好関係がある。それは1890年に起きたエルトゥールル号遭難事件に始まり、イラン・イラク戦争直前に取り残された日本人を救ったのは、トルコ軍機だった。近年では、東日本大震災の時にトルコから救助隊や支援物資が送られており、2023年2月に起きたトルコ南東部地震時には、日本から救助隊や物資、援助金などが出されている。こうした助け合いをしていれば、少なくとも争いの種は摘めるのではないだろうか。

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