学術会議人選見直し必要 任命拒否の理由明かさず
菅義偉首相の所信表明演説に対する各党代表質問が、衆院本会議で始まった。
首相は日本学術会議会員の人選について「民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りが見られる」と指摘し、見直しが必要だと主張。
会員候補6人の任命を拒否した理由については「人事に関することで、お答えを差し控える」と説明を拒んだ。
また、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標に関し、民主党枝野氏は原子力発電への依存が高まる可能性に懸念を示した。
首相は、原発や再生可能エネルギーの活用を挙げ、「あらゆる選択肢を追求する」と表明した。
JR東海今期最終赤字1920億円
JR東海は、2021年3月期通期の連結最終損益が1920億円の赤字(前期は3978億円の黒字)になりそうだと発表した。
1987年の民営化以降で初めての最終赤字に転落する。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、稼ぎ頭の東海道新幹線の利用が急減しているのが響く。百貨店やホテルなどの関連事業も業績を下押しする。
売上高は前期比53%減の8630億円、本業のもうけを示す営業損益は1850億円の赤字(前期は6561億円の黒字)を見込む。営業赤字も民営化以降初。
JR東海の売上高は新幹線の依存度が高く、20年3月期は7割を占めていた。
コロナ禍でビジネス出張や観光、帰省を自粛する動きが相次ぎ、4~9月の新幹線利用は前年同期比で75%減った。四半期ごとでみても4~6月は84%減、7~9月は68%減と低迷が続く。
ソニーが通期上方修正 ゲーム好調で『鬼滅』寄与
ソニーは、令和2年3月期の連結業績予想を上方修正し、売上高を従来見通しの8兆3000億円から8兆5000億円に、本業のもうけを示す営業利益を6200億円から7000億円にそれぞれ引き上げた。
新型コロナウイルス感染拡大を受けた「巣ごもり需要」でゲーム事業が業績を押し上げる。
アニメ事業で連結子会社が製作や配給に関わるアニメ映画、劇場版『鬼滅の刃 無限列車編』の大ヒットも寄与している。
逆に半導体事業は、米国が9月15日から米技術を使う企業に、ファーウェイへの半導体輸出を全面禁止する制裁を実施したため、スマートフォン向けセンサーが落ち込むと見込み、下方修正した。