大井川鉄道35年ぶり新駅
大井川鉄道は、大井川本線の五和-神尾間に同鉄道としては35年ぶりの新駅となる「門出駅」を同市に開業し、記念式典を開催した。
隣駅の五和も、この日から「合格」へ名称を変更し、縁起の良い路線としてアピールすることで列車の利用者増を目指す。
同鉄道によると、五和駅舎内には地元有志が作った「合格地蔵」、隣の日切駅付近にも、日にちを指定して願掛けすればかなうとして親しまれる「日限地蔵尊」があり、これまでも縁起が良いとして受験生らが訪れていた。
PS5発売 異例の品薄続く
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが発売した新型家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」は、一部の店舗で予約の抽選倍率が100倍になるなど、事前予約で完売し、発売当日に小売店での店頭販売が実施されないほどの異例の品薄となっている。
性能の高さが売りのPS5に対し、史上最多の売り上げを期待する声もある。
ただ、定価の2倍以上での転売も横行しており、ソニーは対応を誤れば、お祭りムードに水を差しかねない。
ソニーはPS5の初年度の販売目標としてPS4の初年度実績の760万台超えを掲げる。世界のゲーム市場は欧米が大半を占める。ソニーも欧米優先の姿勢を強めており、PS5の国内流通には時間がかかりそうだ。
こうした状況に、ソニーや量販店が実施した予約抽選には転売目的の応募も殺到。ある量販店では倍率が100倍にまで膨れ上がった。その結果、フリーマーケットアプリやネットオークションではPS5が十数万円で取引されており、品薄に拍車が掛かっている。
米国での抽選では実際にゲームを遊んだ履歴がある人が優先されるなどの転売対策がとられた。日本での対策について、ソニーは明らかにしていない。
ソニーは5日、公式ウェブサイトで「発売日に関してはご予約分にて完売となっております」とコメントした。動画投稿サイト「ユーチューブ」の有名配信者を起用し、期待感をあおるような宣伝を繰り返していただけに、ゲームファンの落胆は大きく「もう少しユーザーのことを考えて発売してほしかった」などと批判が殺到している。
PS5は製造コストが価格を上回る「逆ざや」とみられる。ソニーはゲーム機本体の価格を抑えて普及させ、月額課金サービスやゲームソフトの売り上げで稼ぐ中長期の戦略を描く。転売によって本体の流通が阻害されれば、収益モデルが根底から崩れる。
菅首相とバイデン氏初の電話会談
菅義偉首相は、米大統領選で勝利を確実にしたバイデン前副大統領と初の電話会談を行った。
首相は祝意を直接伝え、新政権下でも日米同盟の強化に取り組む方針を確認した。バイデン氏は、対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条について、沖縄県・尖閣諸島も適用対象となると表明した。
大統領選ではトランプ大統領がなお敗北を認めていないが、会談後、首相は記者団にバイデン氏を「次期米国大統領」と明言した。
首相は「日米同盟は、厳しさを増すわが国周辺地域、国際社会の平和と繁栄にとって不可欠であり、一層の強化が必要だ。『自由で開かれたインド太平洋』実現に向けて日米で共に連携していきたい」と呼び掛けた。バイデン氏は「日米同盟の強化、インド太平洋の平和と安定に協力していくことを楽しみにしている」と応じた。
新型コロナウイルス対策、気候変動問題も日米で連携することで一致。首相は北朝鮮による拉致問題解決に向けた協力を要請し、対北朝鮮政策を含めて協力していくことを申し合わせた。
両氏は対面での会談を早期に行うことでも一致した。首相は来年1月20日の大統領就任式後、速やかに訪米し、首脳会談を実現させる方向で調整を進める。首相はバイデン氏との個人的な信頼関係の構築を図る考え。電話会談は10分余り行われた。
東京で新たに393人感染
東京都は、新たに393人の新型コロナウイルスの感染が確認されたと発表した。
1日当たりの感染者が390人を超えたのは8月8日(429人)以来。2日連続で300人を超えた。
北海道では、220人を超す感染者が確認された。1日当たりの感染者は9日の200人を上回り、最多を更新する見通し。うち札幌市で160人以上の感染が判明したという。
兵庫県でも、最多となる81人の感染が判明した。
都によると、年代別では20代が94人と最多で、30代89人、40代70人、50代48人と続いた。65歳以上は45人。重症者は39人で前日より1人増えた。
小柴昌俊さん死去 ノーベル物理学賞を受賞
超新星爆発で生じた素粒子「ニュートリノ」を世界で初めて観測し、2002年にノーベル物理学賞を受賞した東京大特別栄誉教授の小柴昌俊(こしば・まさとし)さんが12日夜、死去した。94歳だった。
1926年、愛知県豊橋市生まれ。東京大理学部物理学科を卒業し、宇宙から地球に降り注ぐニュートリノなど宇宙線の観測に力を注いだ。70年に東大教授に就いた。
物理学最大のテーマの一つである陽子の崩壊を観測しようと、岐阜県の神岡鉱山の地下に観測装置「カミオカンデ」を建設した。陽子崩壊は観測できなかったが、87年、私たちの銀河系(天の川銀河)の隣の大マゼラン星雲で起きた超新星爆発で生まれたニュートリノを観測。超新星爆発のしくみの解明が大きく進んだ。
光や電波を観測する従来の天文学ではなく、ニュートリノで天体を観測する「ニュートリノ天文学」という新たな学問分野を開いた。朝日賞などを受けた後、02年にノーベル賞を受賞した。
小柴さんの研究により、ニュートリノの重要性が改めて認識された。性能を上げた後継機「スーパーカミオカンデ」が建設され、小柴さんの教えを受けた東大の梶田隆章・宇宙線研究所長が、宇宙の成り立ちの謎の解明につながる「ニュートリノ振動」という現象をとらえ、15年にノーベル物理学賞を受賞した。
【2020/11/13】へ