韓国がTPP参加検討 文大統領が言及
韓国の文在寅大統領は、ソウル市内で開かれた貿易関連のイベントに出席し、日本などが加盟する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について「参加も検討していく」と述べ、前向きな姿勢を示した。
韓国政府は、日中韓など15カ国が署名した地域的な包括的経済連携(RCEP)協定に続き、大型の経済協定に加わり、米中の貿易摩擦や新型コロナウイルスによるリスクを軽減したい考えとみられる。
文氏はイベントでの演説で、新型コロナの感染拡大により国家間の移動が制限され、世界的に交易量が急減していると指摘。
一方、韓国は主力の半導体の輸出増が続いているとし「貿易の体力をさらに堅固に育てていかなければならない」と強調した上で、TPP加入の可能性に触れた。
TPPをめぐっては、中国の習近平国家主席も参加を「積極的に検討する」と表明している。
10月経常黒字15.7%増 経済活動再開で輸出復調
財務省が発表した10月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字額は、前年同月比15.7%増の2兆1447億円だった。
黒字は76カ月(6年4カ月)連続。新型コロナウイルスで停滞していた経済活動が中国や米国を中心に再開し、輸出が復調した。
経常収支のうち、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は9711億円の黒字。
輸出は3.2%減の6兆3198億円、輸入は15.2%減の5兆3488億円だった。旅行や貨物輸送を含むサービス収支は3846億円の赤字だった。