業務減少でJR東海初の一時帰休
JR東海は、新型コロナウイルス感染拡大と業務減少のため、およそ400人規模の一時帰休を2月25日から2月28日まで実施すると発表した。
JRグループでは、北海道、西日本、四国、九州の4社が昨年5月に一時帰休を実施していたが、東海が大規模な一時帰休を行うのは初めてのこと。
対象は駅や車両所、拠点、工場などで働いている約9,500人の社員で、入れ替わりで休む。
労働組合に提案され、一時帰休中の社員の給与は減額されない方針だ。
また、国の雇用調整助成金の活用も検討されている。
3月以降については、社会情勢を見極めながら、必要に応じて検討される予定。
JR東海は、政府の緊急事態宣言に伴い、東海道新幹線の臨時列車1546本をすべて運休するなど、運転計画の見直しを進めている。
過去に臨時列車の運休時には一時帰休を実施しなかったが、今回は経営への打撃や、長期的な運転計画の見直しを考慮して実施することになった。
ビール類販売4社で減少 12月は宴会需要の減少響く
ビール大手の4社(キリン、サッポロ、サントリー、アサヒ)は、令和2年12月のビール類の販売実績が、前年同月比で減少したことを発表した。
新型コロナウイルスの感染第3波の影響で、業務用ビールの需要が大幅に低下した。通常、12月は忘年会などの需要が見込まれるが、ほぼなくなってしまった。
家での飲み会が増えたことで、缶ビールの販売は好調だったが、業務用の不振を完全にカバーすることはできなかった。
販売数量では、キリンビールが4%減少し、サッポロビールが11%減少、サントリービールが13%減少した。
アサヒビールは売上金額ベースで16%減少。
キリンの広報担当者は、「業務用の商品だけを見ると、12月は11月よりも状況が良くなく、市場全体で50%ほど減少したのではないか」と述べた。
酒税法改正により、発泡酒と第三のビールの価格差が縮まったが、健康志向の低糖質や無糖の商品は好調だった。
増税された低価格の第三のビールも、一時的な需要減から回復の兆しを見せている。
中国がレアアースの統制強化へ 米国を牽制
中国政府は、ハイテク製品の生産に不可欠なレアアース(希土類)への統制を強化する「レアアース管理条例」の草案を発表した。
中国はこの措置を「国家利益と産業の安全を守る」ためのものと説明しており、米国との長期にわたる、ハイテク分野での対立に対抗する狙いがあると見られている。この条例が施行されれば、中国からレアアースを輸入する日本企業にも影響が及ぶ可能性がある。
工業情報化省が公表した草案によると、条例はレアアースのサプライチェーン全体に適用され、採掘から製品流通までの過程に関わる企業に対し、厳しい法規順守を求めている。
中国は昨年12月に施行した「輸出管理法」で、レアアースを対象としたことから、複数の制度を活用して、統制を強化する可能性がある。
現在、草案について専門家の意見を募集しており、年内にも施行される見通し。
レアアースは、電気自動車やスマートフォンなどの製品に使用されており、中国が世界シェアの約60%を占めている。
日本や米国も、中国からレアアースを輸入している。
中国は、2010年の尖閣諸島沖での事件をきっかけに、対日輸出規制を実施しており、レアアースの生産と輸出に対する統制強化が進んでいる。
白木屋、魚民などモンテローザが61店舗閉店
外食大手のモンテローザは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京都内にある計61店舗を、順次閉店すると発表した。
これは都内全体の店舗の約2割に当たる。
営業時間の短縮に応じつつも、「居酒屋にとって午後8時までの営業は困難を極める」として、固定費を削減し、厳しい状況を乗り越えるための措置として閉店を決定した。
都は飲食店に協力を求める一方、大手企業に支援が不足していると指摘し、「このままでは従業員約2万人の雇用維持も難しくなる」と訴えている。
緊急事態宣言後、モンテローザは各自治体の要請に応じて、約700店舗で閉店を午後8時までに前倒ししている。