【2020/11/30】東証の宮原社長辞任 システム障害で引責(他4本)

2020/11

東証の宮原社長辞任 システム障害で引責

 日本取引所グループ(JPX)は、傘下の東京証券取引所の宮原幸一郎社長が同日付で辞任すると発表した。

 10月1日のシステム障害で、終日売買停止に陥った責任を取った。JPXの清田瞭最高経営責任者(CEO)が当面、東証の社長を兼務する。

 清田氏は月額報酬を4カ月間50%減額、システム部門を統括する横山隆介最高情報責任者(CIO)は4カ月20%減額などとする社内処分も併せて発表した。

 金融庁は、JPXと東証に業務改善命令を出した。東京株式市場の機能が終日マヒした事態を重くみた。

 東証は10月1日、株式売買システムの機器が故障。

 設定ミスにより、別の機器への自動切り替え機能がうまくいかず、前代未聞の終日に及ぶ売買停止に至った。障害時の取引再開に関するルールも未整備だった。

【備考】宮原社長は昭和63年、東証に入社。専務執行役などを経て、平成27年に社長就任。今年6月からはJPXのグループ共同最高執行責任者(COO)も兼任していた。業務改善命令って、一般人には馴染みがあまりないが、ドラマ『半沢直樹』ではかなり大きな賞罰として扱われていた。できれば、ドラマのように企業が重く受け止め、今後しっかり改善してほしいものだ。しかし、その改善命令を3度受けても、あまり改善が見られない銀行も存在する。受けすぎて、恥を忘れるようなことのないようにしてもらいたい。

燃料電池バスを西武が運行 埼玉12月1日から2路線

 西武バス(埼玉県所沢市)は12月1日、トヨタ自動車製の燃料電池バス「SORA」の運行を所沢市などの2路線で開始する。二酸化炭素(CO2)を排出しないため環境に優しく、震動も少ないといい、導入の効果や乗客の反応を検証した上で他の路線での運行についても検討する。

 運行が始まるのは、西武鉄道所沢駅(所沢市)とJR東所沢駅(同)、東武鉄道志木駅(埼玉県新座市)をそれぞれ結ぶ路線。燃料電池バスの路線バスへの導入は埼玉県内では初めてという。

 SORAは、東京、愛知、福島、神奈川の1都3県で路線バスとして運行されている。東武バスウエスト(さいたま市北区)も12月3日、埼玉県富士見市内の1路線でSORAの運行を始める。

【備考】2020年の東京オリンピックに向けて、都内にも100台以上の燃料電池バスが配備された。実際私も、気づかずに何度か乗っていた。その印象として、音が静かなことと、あまり横揺れがしないので快適だった印象がある。ただ、窓が黒く、中の客の状態がイマイチよくわからないので、満員状態で乗るのが嫌な人には、乗車するまで確認できないのは辛いのではと思う。

新年祝賀の儀、規模を縮小 祝賀受ける人数10分の1に

 宮内庁は、来年1月1日に皇居で予定される「新年祝賀の儀」について規模を縮小すると発表した。

 天皇、皇后両陛下が祝賀を受ける人数を今年の約10分の1の規模(262人)に絞り、儀式数も祝賀を受ける人をまとめて六つから五つに減らす。

 国事行為の新年祝賀の儀は、両陛下が、皇族方や内閣総理大臣を始めとする三権の長らから新年の祝賀を受ける行事。今年は参列予定者2598人のうち、758人が出席していた。

全奨学生7600人に 一律20万円給付

 病気などで親を亡くした子どもの進学を支援する一般財団法人「あしなが育英会」は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で生活が苦しくなっている遺児家庭を支えるため、すべての奨学生に一律20万円を支給すると発表した。

 大学や高校、専門学校などに通う奨学生7612人が対象。

 これまでの募金活動で集めた積立金から約15億円を取り崩し、奨学生の口座に12月中旬に振り込む。全奨学生への一律支給は今春の15万円に次いで、今回が2回目になる。

 育英会は10~11月、大学と高校に通う奨学生とその保護者約1万2千人を対象にアンケートを送り、53%にあたる6241人が回答。大学生の半数が「アルバイト収入が減ったり、無くなったりした」、保護者の3分の1が「収入が減った」と答えた。

【備考】軒並み飲食店が休業したり、アクリル板などの投資をしながら閉店に追い込まれ、コロナの時期は、飲食店にとって最悪の時だった。私の最寄駅の真ん前で営業していた、某有名天丼屋やチェーン店のラーメン屋がなくなり、しばらく空き店舗になっていたのは、恐ろしささえ感じるほどだった。2023年7月現在、マスク規制もなくなり、人の往来が戻りつつある。そして、空き店舗も別の飲食店で埋まっていった。いつもの日常に戻りつつあるのは、喜ばしいことだ。

菅氏は「輝きのない首相」 独紙が批判的論評

 ドイツ高級紙・南ドイツ新聞は、菅義偉首相について「輝きのない首相」と題する記事を掲載した。前政権の保守路線を継続する以外に「ほとんど野心がないように見える」などと批判的に論じている。

 記事は、菅氏が二酸化炭素(CO2)排出量を2050年までに実質ゼロにする目標を表明した際には輝いたが、「それ以外には何があるだろうか」と指摘。日本学術会議会員候補の任命拒否問題でつまずき、観光支援事業「Go To トラベル」では国民から疑問の声が出ているとした。

 菅氏が電話会談で、バイデン次期米大統領に北朝鮮による拉致問題解決への助力を要請したことに関しても、気候変動や国際紛争などが焦点となっている世界情勢下では「優先順位は落ちる」と主張。韓国への姿勢を含め、「日本第一主義的な見解」に固執し行き詰まっているのではないかと論評した。

【備考】元々菅氏は、安倍政権の頃から、自ら首相になる気はなかったと聞いている。この当時、菅氏が首相になったのは、自民党に人材がなかったことや、安倍氏の再登場のため、ピンチヒッター的に務めるという見方があった。おそらく、現在の岸田政権も同様だっただろう。岸田政権発足後、安倍氏は自らの派閥(清和会)を確立。首相に返り咲くか、できなくても、かつての田中派のような存在になろうとしていたのではないだろうか。

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